💡 本の概要|“感情”こそ人を動かすエンジン
「人間は合理的に判断する」
この前提が、ページをめくるたびに崩れていく。
モッテルリーニの本は、行動経済学×感情という視点から、「なぜ人は間違った判断をしてしまうのか?」を解き明かします。
扱うテーマは、買い物、恋愛、ギャンブル、医療選択、政治…
どれも日常に身近で、「あれ、自分もやってるかも…」と、思わず笑ってしまう(そしてゾッとする)例ばかり。
📖 印象に残ったポイント3つ
1. 人間は「損」に敏感すぎる
「1000円もらえる」より「1000円失う」の方がショックが大きい。
→ これが「損失回避性」。選択肢が変わるだけで判断が狂うのは、このせい。
2. 感情が意思決定を左右する
脳の感情領域を損傷した患者は、どちらを選ぶか決められなくなる。
つまり、「感情がなければ決断すらできない」。
3. 私たちは「直感」に騙されている
「感覚的にこっちの方が良さそう」=だいたい間違ってる。
→ 統計や確率を無視して、“気分”で判断してしまう人間の弱さが露呈。
✍️ 読んでいて感じたこと(感想)
本書を読みながら何度も思ったのは、
**「あぁ、自分も感情で動いてるな」**という恥ずかしいほどの自覚。
買い物のときに「セール」と書かれてると買ってしまう、
選挙で「なんとなく安心感がある顔」の候補に投票してしまう…
すべて、「合理的に考えたつもり」だったけど、実は感情に支配されてた。
この本を読むことで、自分の「クセ」や「錯覚」に気づけるのは、大きな収穫でした。
🔎 この本はこんな人におすすめ
- 感情に振り回されがちな自分を見つめ直したい人
- 行動経済学に興味があるけど難しい理論は苦手な人
- ビジネスやマーケティングに携わっていて「なぜ人は動くのか」を知りたい人
- 日々の小さな“選択”に自信を持ちたい人
📘 書籍情報・購入リンク
タイトル: 世界は感情で動く
著者: マッテオ・モッテルリーニ
出版社: 紀伊國屋書店(原著はイタリア語)
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📌 まとめ|“自分の感情”を知ることが、最大の武器になる
「合理的に考えているつもり」が、実は一番非合理だったりする。
そんな事実に気づかせてくれるのが、この一冊。
感情は敵ではなく、私たちの中にある“羅針盤”。
ただし、それを正しく読む練習は必要だ。
日々の選択に自信が持てない人こそ、ぜひ読んでみてほしい。
あなたの中にある“判断のクセ”が、やさしく、鋭く、浮かび上がってきます。
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