【読後、しばらく動けなくなる】

ミステリー

『向日葵の咲かない夏』書評

「死んだはずの同級生が、クモになって僕の前に現れた——」

夏の終わりに、忘れられない読書体験を。


📘 あらすじ(ネタバレなし)

終業式の日、クラスメートのS君が行方不明に。

数日後、彼の遺体が発見されるも、主人公・ミチオの前に“クモの姿”で再び現れる。

ミチオとS君の奇妙な夏が始まるが、それは静かに、しかし確実に「狂気」へと向かっていく——。

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向日葵の咲かない夏(新潮文庫)【電子書籍】[ 道尾秀介 ]
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🌀 読後感:冷たく残る違和感

ホラー×ミステリー×純文学。

読後、心の奥にぽっかりと穴が空いたような、言葉にならない“気持ち悪さ”が残ります。

「正しさ」って何?
「家族」って何?

そんな問いが、じわじわとあなたの中を侵食します。


👤 こんな人におすすめ

  • 普通のミステリーじゃ物足りない
  • 社会や家族の裏側に興味がある
  • 読後も考えさせられる物語が好き

✍️ 刺さった一文

「人を殺したらいけないのは、殺された人がかわいそうだからじゃない。
殺した人の中に、ずっと死んだ人が住み続けるからなんだ。」

読む手が止まる。思考が止まる。
でも、その言葉がいつまでも残る。


⭐ 総合評価

項目評価
ストーリー★★★★☆
余韻・考察★★★★★
読みやすさ★★★☆☆
おすすめ度★★★★★
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